マレーシア留学を終えて思う事。
■「英語はブロークンじゃないの?」「教師はしっかりしているの?」
それが、私のマレーシア留学に対する最初のイメージでした。そんな心配は杞憂に終わりました。教育基準、環境ともに非常に良く、アジア圏内で会話をするためのツールとしての英語という意味では、今後求められるスキルだと確信しました。
まず、英語の授業ですが、日本での授業スタイルとはかけ離れ、主にカンバセーションに重点が置かれたものでした。先生と生徒が常に英語でコミュニケーションを取りあうことで、リスニング力がついたと実感しています。
さらに、クラスメートと会話している中で、日本がとても魅力的な国であることを気づかされました。たとえば日本は、東京や京都に代表される観光のハード面とクールジャパンで言うところのアニメ文化などのソフト面の両方が、日本の観光資源として成りたっていることです。
メンタルな部分でも、マレーシア留学により自分自身に積極性が付いた気がします。授業に参加するには、自ら進んで質問しなければならないからです。留学を終えて1ヶ月。ネガティブだった私が、ゼミのディスカッションで積極的に発言していることに驚いています。
英語を使っての日常的な会話だけでなく、国際的な問題を話し合う事もありました。アフリカのテュテュブ共和国の学生とは、アルジェリア拉致事件についてアフリカ側の視点から話を聞きました。中国人留学生とは、尖閣諸島の領土問題について意見を交換しました。中国の報道を見て、中国人全体が日本に悪いイメージを持っているのだと考えていましたが、それはほんの一部であることも理解しました。同時に、このような議論をして認識を少しずつ近づけていくことが、国際問題を解決する糸口になるのだという思いを強くしました。


■これからマレーシアに行く学生へのアドバイス。
当たり前のことですが、生活面では日本よりかなり不便であることを理解しておいた方がいいでしょう。日本より安全で清潔な生活ではありませんが、そこは「異文化体験」と割り切って生活することも必要です。
また、事前にマレーシアの文化・風習を調べておくことも大切です。マレーシアの歴史・観光地などを頭に入れておくと、現地の人と交流する際に会話のきっかけになったりします。
そして最も重要なことは、自分の国である日本を説明できる知識や方法を準備しておくことです。親日的なマレーシアでは、多くの学生が日本の文化(特にアニメ)に興味を持っています。会話の素材という意味で、コミュニケーションのツールになるはずです。
今、世界の趨勢を見ると、経済の中心は欧米からアジアにシフトしているように思われます。私自身も今回の留学で、さらにアジア各国に興味を持ったし、将来はマレーシアやアジア各国で仕事に就きたいと思っています。その時に必要になってくるのが、アジアで培われた英語と文化の理解です。そういう意味で、マレーシアへの英語留学は、学生たちのニーズに応える事が出来ると確信しています。